ヨハン・シュトラウス2世作曲の「美しく青きドナウ」でおなじみのドナウ川。
本当に美しくて青いのか確かめてきました。
結果を申しますと、美しいのは街であり、青いのは空でした。
大学主催の遠足でした。バスに乗り、90km先のメルクまでアウトバーンを走りました。
ウィーンを抜けるとあっという間にカントリーサイドがお目見え。
自分はいつ新潟まで来たのかと思いました。
そもそもなぜメルクまで?というかたに説明すると、
メルクからクレムスという町までの間をヴァッハウ渓谷と呼び、その区間の街並みがドナウ川で一番美しいといわれてるそうです。
メルク修道院。ガイド付きで館内の案内をしてもらいました。
ドイツ語でした。単語をかいつまんで理解に努めました。
すごいというのはわかりました。
メルク修道院にも図書館がありますが、そこは撮影禁止でした。
非常に美しく、また書架に隠し扉があったのは興奮しました。
地震がないって素晴らしい。
特に教会なんか見てるとそう思います。
地震国の教会ってなんか機能的に見えますもん。
昼食。朝早かったので、とてもおいしかった。胃に沁みたで。
相席となったフランス人とイエメン人の会話は非常に流ちょうでした。ドイツ語が。
今日はコミュニケーションが取れない自分にひどくイラつきました。
ついにドナウ川クルージングへ。
船は高校の新入生合宿で遊覧船に乗って以来でした。
ちょっと酔いましたが、それよりも暑かったです。
お城が見えたり、段々ぶどう畑がみえたり、有意義なクルージングでした。
90分ほどのクルージングを終え、ついた先はデュルンシュタイン。
イギリスのリチャード獅子心王にまつわる伝説の地として有名だそうです。
世界史やってて良かった。先生ありがとう。
先の水色の塔の修道院の見学をしました。こちらもガイドが付きましたが、一般見学では得られないものをたくさん見ることができました。
祭壇の中に足を踏み入れることができ、ガイドさんが球体を回してくれました。
これは大変貴重だと思いました。ツアーの醍醐味は普通では得られないものを見れるところです。
修復中のフレスコ画や地下の祭壇まで至れり尽くせりでした。
普段は公開されないという塔のテラスにも入ることができました。
眺めは申し分ないです。
その後、7時までの自由行動がとられました。
赴くままに険しい道を登ります。この先にデュルンシュタインの古城があります。
バイト以来の激しい運動でしたが、古城からの景色は筆舌に尽くしがたいものでした。
リチャード獅子心王はここで幽閉されていたと聞きますが、この景色をむしろ楽しんでいたと思います。この地で取れたワインを飲みながら、身代金が届くのを悠々と待っていたに違いない。
ドナウ川の岸近くから撮ったのですが、古城がいかに高い位置にあるかがわかるとおもいます。
城から降り立ち、街を散策しましたが、夕方になると店を閉めますので、これといってお土産はなし。
船着き場の売店でアイスをご所望。
さらにマンホールを撮影。なかなかおしゃれですが、日本のには適うまい。
パーティが開かれてました。衣装がかわいくてうっとりしました。
まるでタイムスリップをしてきたようなのどかな時間がありました。
電柱もなく、過度な電灯もなく、伝統を大切にし楽しみ過ごす姿を垣間見ました。
こうしてヴァッハウを訪ねる旅は終わりを告げましたが、道中とんでもない事態に陥っていました。
クルージングではメルク、シュピッツ、デュルンシュタインに寄港しました。
しかし日本人2人が下船しないはずのシュピッツで降りてしまい、行方不明に。
一度連絡があったものの、その後はなく、引率者の下した判断は自己解決でした。
もともと地に落ちてた日本人の信用が地を掘る勢いで落ちていきました。
しかしここは異国。手取り足取り助けてくれるのは自分しかいません。
きっと彼らもいい思い出になったと思います。
鉄道でウィーンまで帰るという貴重な経験をしたと思います。
鉄道を使ったかどうかは知りませんが。